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日本に自生しているコケは約1,700種類自生しており、日陰や日向、石の上や木の幹など、明るさも生えている場所も様々です。種類によってテラリウム栽培に向き不向きがあります。ここでは、特徴的なコケをいくつかご紹介します。

・育て易さなどの解説は、テラリウム栽培での指標です。
・下記の栽培特性やタイプの区分けは道草での栽培経験によるもので、学術的な区分けとは異なります。
・コケの名称は学名や正式な和名表記ではなく、流通名で記載しているものもあります。

【耐乾性】 乾燥の強さの評価 ☆が多いほど乾燥に強いタイプ(三段階評価)
【成長】 成長速度の評価 ゆっくり/普通/早い
【高さ】 コケの背の高さの評価 低/中/高
【耐暑性】 ☆が多いほど暑さに強い(三段階評価)
【育て易さ】 テラリウムでの育て易さの評価 ☆が多いほど育てやすい(三段階評価)
【明るさ】 明るさの評価 日陰/半日蔭/明るい場所

盆栽などの装飾に利用され「山ゴケ」の名前でも流通しています。杉の根元などに自生
しています。空気中の湿度を好みますが、コケの塊が常に濡れた状態になるのを嫌いま
す。苔テラリウムとしては育てやすく初心者向け

【用途】苔テラリウム・盆栽・苔玉・苔庭など
ホソバオキナゴケ(ヤマゴケ) 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 ゆっくり 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆☆   【明るさ】 半日蔭


シラガゴケ科のコケの中では、やや大柄になる種類。乾燥すると葉の先端が白っぽくなりま
す。空気中の湿度が高い環境を好み、テラリウム栽培でも形が変わりにくく育てやすい種
類です。

苔テラリウムとしては育てやすく初心者向け
オオシラガゴケ 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 ゆっくり 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆☆   【明るさ】 日蔭

エゾスナゴケ
里山の日当りの良い岩上などに自生しており、日当り乾燥に強い。空気中の湿度を好みますが、群落が常にるれた状態になるのを嫌います。テラリウム栽培は、群落のまま使用するとうまくいかないことが多い。撒きゴケでスタートすると定着しやすい。

【用途】盆栽・苔庭など
スナゴケ(エゾスナゴケ) 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 ゆっくり 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 明るい場所

ハイゴケ
日当たりの良い草地などに自生しているため、他の草木と組み合わせやすく苔玉によく利用される。蒸れると白カビが発生しやすいため、テラリウムにはやや不向き。また、テラリウム栽培では横に這わずに上へ伸びやすくなる。

【用途】苔玉・苔庭など
ハイゴケ 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 早い 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆  【明るさ】 半日蔭

ギンゴケ
コンクリート上など日当たり良い場所にはえています。富士山の山頂や南極にも生えており生息範囲の非常に広いコケです。乾燥すると表面が銀色に見えることから銀苔。蒸れると白カビが発生しやすいため、テラリウムにはやや不向き。群落のまま使用するとうまくいかないが、撒きゴケでスタートすれば定着しやすい。一番身近に手に入る種類のため、初心者が失敗しやすい種類。


【用途】盆栽など
ギンゴケ 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 ゆっくり 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 明るい場所

明るめの土上に自生している。ビロード状の葉が綺麗。蒸れると変色しやすく、テラリウムにはやや不向き。撒きゴケでスタートすれば定着しやすい。

【用途】テラリウム、盆栽など
フデゴケ 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 明るい場所

ヒノキゴケ
森林に生えるコケで、別名「イタチのシッポ」とも呼ばれています。姿が美しいので苔庭などにも利用されることもあります。湿度を保つことができるテラリウム向き。伸びすぎた葉や、茶色くなった部分は、マメにトリミングして綺麗な状態を保つようにする。苔テラリウムとしては育てやすく初心者向け

【用途】テラリウ、苔庭ムなど
ヒノキゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 日陰

タマゴケ
森林の林床に自生してます。まん丸の胞子体を付けることからタマゴケの名前。柔らかな緑色が綺麗で人気のコケです。暑さにやや弱くコケの先端が茶色く変色しやすいのが欠点。晩秋から冬の寒い時期に新芽を出し成長します。夏場できるだけ涼しい環境を作るのが栽培のポイント!


【用途】テラリウムなど
タマゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 低
【耐暑性】☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 日陰

シッポゴケ
森林の林床に自生してます。動物のシッポのように見えることからシッポゴケ。園芸用に流通しているものはカモジゴケなどシッポゴケ科の仲間を総称して呼ぶことが多い。比較的成長が早いので、伸びすぎたらトリミングすると良い。

【用途】テラリウム・苔庭など
シッポゴケ(カモジゴケ) 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 日陰

イワダレゴケ
亜高山帯の針葉樹林斜面などに垂れ下がるように自生しています。秋に出た新芽が春から夏にかけて成長します。自然環境では一年に一段ずつ成長していきます。繊細な葉がとても綺麗なコケですが、乾燥に弱く、夏の暑さがやや苦手。気密性が高いテラリウムだと葉の枝分かれが密ではなくなりますが、高湿度になりすぎないように、湿度調整すると綺麗に枝分かれします。やや難易度の高い種類

【用途】テラリウムなど
イワダレゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 中
【耐暑性】☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 日陰

タチハイゴケ 亜高山帯針葉樹林の倒木上や岩上に自生しており、マット状にひろがります。テラリウムにすると横に這わず上へ伸びる傾向があります。また、暑い時期は色が悪くなりやすい。

【用途】テラリウム・アクアリウムなど
タチハイゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 日蔭

オオスギゴケ
林床の日陰に自生するスギゴケの仲間。成長する時期には、途中の茎から白い仮根が出ることがあります。

【用途】テラリウム、苔庭など
オオスギゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 日蔭

コスギゴケ
小型のスギゴケ。

【用途】テラリウム、苔庭など
コスギゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 半日蔭

亜高山帯針葉樹林の林床から斜面に垂れ下がるように自生しています。セイタカスギゴケと共に生えていることが多い。暑さに弱く、強い光に当てると葉焼けしやすいので注意して下さい。やや難易度の高い種類

【用途】テラリウムなど
コセイタカスギゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 日蔭

西日本に自生する、日陰性のスギゴケの仲間で、形はコセイタカスギゴケに似ている。低地に自生しているため、コセイタカスギゴケよりも暑さに強く育てやすい。

【用途】テラリウム、苔庭など
ホウライスギゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 日蔭

亜高山帯針葉樹林の林床から斜面に自生しています。日本に自生するスギゴケの仲間では最も大きくなる種類。暑さに弱く、強い光に当てると葉焼けしやすいので注意して下さい。やや難易度の高い種類

【用途】テラリウムなど
セイタカスギゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 日蔭

フロウソウ
コウヤノマンネングサ科のコケで、コウヤノマンネングサやフジノマンネングサに比べると小ぶり。


【用途】テラリウムなど
フロウソウ 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 早い 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 半日蔭

フジノマンネングサ
亜高山帯広葉樹の落ち葉が堆積したような場所に自生しています。コウヤノマンエングサよりやや背は低いが、葉が細かく枝分かれし繊細な姿が美しい。暑さに弱いので、夏涼しく管理することがポイント。


【用途】テラリウムなど
フジノマンネングサ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 日蔭

日本に自生しているコケでは最も大型の種類。テラリウムにするとやや小型化する。茶色くなった古い葉をそのままにしておくと、カビが発生しやすくなるので、トリミングして清潔に保つようにする。

【用途】テラリウム・アクアリウムなど
コウヤノマンネングサ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 高
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 日蔭

透き通るような緑色が綺麗ですが、乾燥に弱く、乾くと縮れたようになり極端な乾燥を繰り返すと葉が茶色く変色してしまう。気密性が高いテラリウムだと、上に伸びやすくなる。痛んだ葉を残しておくとカビが発生することがあるので、トリミングすると良い。

【用途】テラリウム・苔庭・盆栽など
コツボゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 早い 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 半日蔭

オオバチョウチンゴケ
沢沿いなど湿った環境に生えています。コツボゴケよりも一回り大きく、透き通るような葉が綺麗な種類です。テラリウムとの相性もよくお薦めの種類です。

【用途】テラリウムなど
オオバチョウチンゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 早い 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 日蔭

シノブゴケ
林床の湿った倒木上に自生しており、マット状にひろがる。繊細に枝分かれする姿が美しい。湿度を好み、極端な乾燥を繰り返すと葉先が茶枯れしやすい。気密性の高いテラリウムだと、枝分かれしにくい、湿度をうまく調整するときれいな葉を展開します。仮根が出やすく、着生にも向いている。

【用途】テラリウム・苔玉・盆栽・苔庭など
シノブゴケ(トヤマシノブゴケ) 【耐乾性】☆ 【成長】 早い 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 日蔭

ツヤゴケ
林床の倒木や岩上に自生しており、コケ盆栽や苔玉としても利用できます。乾燥するとツヤツヤと光沢があるよに見えることからツヤゴケ。気密性が高いテラリウムだと、葉が枝分かれせず上へ伸びやすくなる。仮根が出やすく、着生にも向いている。

【用途】テラリウム・苔玉・苔庭など
ツヤゴケ 【耐乾性】☆☆☆ 【成長】 早い 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 半日蔭

ミズゴケ 湿地に自生しています。園芸用植え込みに利用するミズゴケの仲間。湿った環境を好みます。テラリウム栽培だと、成長が極めて速く、色が薄くなったら、観葉植物用の液体肥料を与えると良い。

【用途】テラリウムなど
ミズゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 中
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 明るい場所

ホウオウゴケ
沢沿いの湿った場所などに自生している。鳳凰の羽のような形からホウオウゴケ。苔テラリウムとしては育てやすく初心者向け

【用途】テラリウム・アクアリウムなど
ホウオウゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 ゆっくり 【高さ】 高
【耐暑性】☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 日陰


カサゴケ
落ち葉の体積した土壌などに自生しています。カサ状に開いた姿は、緑色の花の様でとてもきれいです。暑さ、乾燥には弱いので注意して下さい。やや難易度の高い種類

【用途】テラリウムなど
カサゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 ゆっくり 【高さ】 中
【耐暑性】☆ 【育て易さ】☆ 【明るさ】 日陰

ムチゴケ
林床に自生しています。苔類に属するコケで、葉の裏側に伸びる枝がムチのように見えます。

【用途】テラリウムなど
ムチゴケ 【耐乾性】☆☆ 【成長】 普通 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆☆ 【明るさ】 日陰


沢沿いの湿った場所などに自生しています。苔類に属するコケで、ヘビを思わせるうろこ状の模様が特徴的。指でこすると、松茸?に似た香りがあります。完全密閉のテラリウムにすると、徒長して形が変わりやすい。苔盆栽に仕立て、腰水栽培すると室内でも簡単に育てることが可能。

【用途】テラリウム・苔盆栽など
ジャゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 普通 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 日陰


ゼニゴケ 園芸界の嫌われ者。よくよくみると可愛らしいところも。生えてほしくないところにはよく生えるくせに、室内鉢植えだとなかなかうまく育たない。完全密閉のテラリウムにすると、徒長して形が変わりやすい。

【用途】テラリウム・盆栽など
ゼニゴケ 【耐乾性】☆ 【成長】 早い 【高さ】 低
【耐暑性】☆☆☆ 【育て易さ】☆☆ 【明るさ】 半日蔭


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コケってどんな生き物?


身近に生えるコケがどのような生き物なのか、育てる前に少し学んでおきましょう。

コケは葉緑体を持ち光合成を行って生きる植物の仲間で、蘚苔類(せんたいるい)と呼ばれるグループに分類されます。世界には約18,000種類、日本にも約1,700種類のコケが生えています。蘚苔類は蘚類・苔類・ツノゴケ類の3つのグループに分けられます。

フサフサとしたコケで、皆さんが苔庭や盆栽、苔玉などで親しみのあるコケは、ほとんどが蘚類に属する種類です。日本には約1,000種類の蘚類が自生しており、蘚苔類で一番多いグループです。
スギゴケ、ハイゴケ、ホソバオキナゴケ、タマゴケなど


ゼニゴケを代表とするベタッとしたもの(葉状苔類)と、ムチゴケの様に葉と茎がはっきりと区別がつくものがあります。いくつかの種類がテラリウム用やアクアリウム用として利用されています。
ゼニゴケ、ジャゴケ、ムチゴケなど


葉状苔類に似ていますが、胞子体がツンツンとツノ状。明るく湿った地面に生えていることが多いですが、胞子体が付いているとき以外は見つけることが難しいです。 園芸用として利用されることはほぼないです。

☆コケの種類については、Moss Galleryもご覧下さい。


コケの体について詳しく知ろう!

コケ植物と一般的な植物とどのようなところが違うのでしょうか? 大きく違う点についてみていきましょう。
     
コケには、一般的な植物のような水や栄養を吸い上げるための根や維管束がなく、水を葉から直接細胞へ取り込みます。根のように見える部分は、仮根(かこん)と呼ばれ、地面や岩、木にしがみつくための器官です。コケの種類によっては、仮根がほとんど発生しないものもあります。
☆一般的な植物は土壌の栄養や水を根で吸い、維管束という管を使って、葉や花に運んでいます。


コケってどうやって増えるの?



コケには雄株と雌株があり、受精すると、雌株から胞子体が伸びてきます。胞子体はコケの種類によって形も色も大きさも様々で、コケの花とも呼ばれます。凵iサク)の中に入った小さな胞子が、風や雨水などにのって広がり、生息範囲を広げていきます。
☆雌雄異株と雌雄同株のものがあります。



胞子で増えるものの他に、無性芽と飛ばれるクローンを使って増える種類もあります。ゼニゴケの吸盤状の部分には小さな無性芽が無数にあり、雨が降ると水に流され、広がっていきます。



更に、コケ自体がちぎれた部分からも、芽が吹き再生します。この特性を利用したのが、撒きゴケと呼ばれる増殖手法です。


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