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苔テラリウムのカビ予防と対策【対策編】
苔テラリウムを育てていて心配なのが、カビ対策。
【予防編】では、苔テラリウムにカビが生やさないための予防について書きました。今回はカビの取り除き方、カビに効く薬剤の選び方など実際にカビが生えてしまったときの対策についてまとめます。
カビに見えても、じつはカビじゃない場合もあるので、カビと見間違えやすいものについても写真で解説しています。
「カビ…!」と思っても慌てずに、よく観察してみてくださいね。
〇苔テラリウム「カビ対策」についての記事リストです。あわせて参考にしてください。
カビ対策その1:少量発生した場合
まずは、カビを取り除く! 少しであれば、綿棒などで取り除きましょう。
コケの先にカビがとりついてしまった場合は、ハサミでカットし、取り除きます。
早く発見すれば、このように取り除くだけで大丈夫。環境が改善すればおさまります。
心配な場合や、繰り返し発生する場合は、家庭園芸用の殺菌剤をかけておくようにしましょう(殺菌材については後述)。
カビ対策その2:広範囲に出てしまった場合
カビが全体に広がってしまったら、綿棒で取り除くだけでは、対処できません。
ただ、コケがまだ緑色であれば、救い出すことは可能なので、諦めないでください。
カビが取り付いている部分のコケをビンからとりだし、カビをよく水洗いして下さい。
綺麗に洗い落としたら、雑巾などで水分を取り除きます。コケをよく見て、茶色い部分があったら、ハサミでカットして取り除きましょう。
古いSOIL(土)は処分し、新しいSOILで植え直します。
カビ対策その3:カビでコケ全体が茶色くなってしまったら…
コケ全体が茶色くなり、カビが発生していたら…
コケ全体が完全に茶色くなってしまったらアウトです。残念ながら、もう諦めるしかありません。
カビも発生初期であれば、駆除することが可能です。定期的に観察して、早めに対処しましょう。
カビ対策その4:薬剤の使用方法
カビを殺すための「殺菌剤」もあります。いざというときの薬剤の使い方を覚えておきましょう。
カビが繁茂している所に直接薬剤をかけても効き目が低いので、まずは「対策その1・2」を行い、カビを除去してから使用します。
薬剤の使用:よくある失敗
・エアゾールタイプの薬剤はNGです。(←近くから直接かけるとコケが痛みます)
・アルコール除菌はNGです。(←コケも枯れます)
・コケが乾燥しているときや、暑い時間帯は使用を避けましょう。薬害がでて、コケが痛む危険性があります。
苔テラリウムのカビ対策におすすめ殺菌剤
家庭園芸用のものであれば、うどん粉病などに効果があるものを選びましょう。
ベンレート・トップジンMなどが有効です。
(特にひどく発生してしまったときは、違う種類の薬剤を2週に分けて使用すると、より効果を発揮します)
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薬剤はコケが乾燥しているときや、暑い時間帯に使用すると薬害が出やすくなるので、必ず夕方か、早朝にコケが湿っている状態で使用します。
コケの種類や、薬剤の種類によっては痛むことがあるので、使用する場合は少量試してから使用してください。
カビに見えるけど…それってコケの「仮根」かも?
カビと見間違えやすいのが、コケの仮根。「カビが生えた!」と見せていただいたら、コケの仮根だったというのはよくある話。
コケの仮根は土の中だけでなく、茎の途中や葉からも発生します。種類によって仮根の色も異なり、茶色や白のものなど、カビと見間違うことも多いようです。
見間違いやすい仮根の例と、カビの例をいくつかあげてみます。
↑コツボゴケの仮根
↑ヒノキゴケの葉先についたカビ
↑コツボゴケの元に発生したカビ
↑タマゴケの胞子体ついたカビ
↑シッポゴケの先が痛んでカビが発生
どうでしょうか?ちょっと見間違えそうかも?
白や茶色のふわふわしたものがあっても、カビとは限りません。よく観察してみましょう。
苔テラリウムのカビ対策、まとめ。
【予防編】【対策編】とわけてカビについて書いてきましたが、いかがだったでしょうか。
とても心配する人が多いので詳しく取り上げましたが、きちんと販売されているテラリウムを育てていてカビが発生してしまうことはまれです。もし出てしまった場合も、早めに対応すれば、コケが枯れてしまうこともありません。
早期発見・早期対策すれば、発生しても大丈夫。
大事なのは、日々お世話をするときによく観察して、早く発見すること。カビが生えないよう、コケを健康に育てることです。
あまり心配しすぎず、苔テラリウム栽培にチャレンジしてくださいね。
関連動画「苔テラリウムメンテナンス カビが出たらどうする?」(YouTube)