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北八ヶ岳苔の森で糞ゴケを見てきました
動物のウンチの上に生える「糞ゴケ」。その特殊な生き方のコケに興味が沸き、自生している糞ゴケを見るために北八ヶ岳へ行ってきました。
糞ゴケとは?
糞ゴケ(ふんごけ)は、動物の糞や死骸にの上にだけ生えるコケの仲間。
日本にはユリミゴケ・マルダイゴケ・ヒメハナガサゴケ・オオツボゴケの4種類が自生しています。
標高1500m以上の山に生えており、慣れてくれば登山道などで見つけることができます。残念ながら低地では見ることができないため、山に行かなければ見ることができないレア種です。
ハエが運ぶ糞ゴケの胞子
写真:麦草ヒュッテ島立正広
糞ゴケの胞子はハエが運んでいるそうで、糞ゴケの胞子体からはハエが好むような腐敗臭がするそうです。
匂いに寄せられて糞ゴケに集まったハエは、糞ゴケの胞子を体につけ、別の場所のウンチへと胞子を運ぶ。ウンチに胞子がつくと糞ゴケが発芽してコロニーを作るというサイクル。
糞ゴケは綺麗なピンク色の蒴(サク)が特徴的なのですが、それもハエを集めることに役立っているのかもしれませんね。
糞ゴケを見せてもらいました
北八ヶ岳登山道の入り口にある山小屋「麦草ヒュッテ」さんに、糞ゴケの自生地を案内していただきました。
麦草ヒュッテ周りの草原内に生えており、ご主人の島立さんに「糞ゴケがどうしても見たい」と声掛けすれば、案内してくれます(忙しくない時間帯にぜひ…)。
今回見ることができたのは、ユリミゴケとマルダイゴケの2種類。糞ゴケという名前ですが、とても瑞々しい緑色をした美しいコケです。全体に丸みをおびて見えるのは、中心部に糞があるからですね。
マルダイゴケ
ユリミゴケ
以前オオツボゴケも麦草ヒュッテさんに見せてもらったので、ヒメハナガサゴケを見ることができれば、糞ゴケコンプリートです。
オオツボゴケ
写真:麦草ヒュッテ島立正広
ヒメハナガサゴケ
写真:麦草ヒュッテ島立正広
夢が膨らむ糞ゴケ苔テラリウム
テラリウムの中にウンチを入れて育てれば、苔テラリウムでも糞ゴケ栽培ができるのでは? そんな妄想をしながら東京のアトリエに帰ってきました。
もし商品化できたときには、このガラス容器の中にはウンチが入っているのかと想像しながら、苔テラリウムを楽しんでいただければ… いや、ウンチをセットアップするところから始める、糞ゴケ苔テラリウムワークショップが楽しいかなどなど、夢は膨らむばかりです。
動画で楽しむ糞ゴケ&北八ヶ岳苔の森
糞ゴケや北八ヶ岳のコケの魅力について、麦草ヒュッテ島立さんに話を伺いました。
こちらの動画をご覧になってください。
美しい北八ヶ岳のコケの映像はこちらの動画をご覧ください。
麦草ヒュッテのコケ観察会に参加してみよう
麦草ヒュッテさんではコケのプライベート観察会を企画しています。興味のある方は、麦草ヒュッテ公式サイトよりお問い合わせください。糞ゴケも見せてくれますよ、きっと…