ブログBlog
- ブログ
- 【苔祭り2024】無事終了!2日間のレポートをお届けします
Blog
【苔祭り2024】無事終了!2日間のレポートをお届けします
2024年6月29日~30日。
山中湖にあるキャンプ場『moss camp field』で、苔祭り2024を開催しました。
たくさんの方の協力とご参加で、記憶に残る一大イベントになったのではないかと思います。
来られなかった方もいらっしゃると思いますので、苔祭りの2日間を写真とともにレポートします!
コケセミナーとコケ散歩
一日目のスタートは、藤井久子さんによるコケセミナーとキャンプ場のコケ観察会。
「コケ植物」の基本と観察のポイントを、クイズ形式で楽しく学ぶセミナーでした。苔役者・石倉さんとの掛け合いもばっちり。
ルーペの使い方をレクチャーしてもらい、まずは練習。
これから見に行くエリア1~3で見ることができるコケを頭に入れてから、いざフィールドへ!
観察会がはじまる頃には、朝まで降っていた雨があがりました!コケはしっとり、傘いらず。まさに絶好の観察会日和です。
キャンプ場内のエリア1、2と、車で数分移動した森の中のエリア3を、4班に分かれて回りました。
天然記念物のハリモミ林では、群生するコウヤノマンネングサが圧巻。
倒木のコケ、林床のコケ、富士山麓ならではの溶岩石に生えるコケの風景。それぞれのポイントで思い思いにコケを観察しました。
紆余曲折あったコケ散歩準備(裏話)
参加の皆様は承知だと思いますが、当初の企画は「樹海さんぽ」でした。ところが思いのほか参加者が多く集まり、予定していたコースに無理があることがわかり…急遽「モスキャンプコケ散歩」に変更したという次第。開催まで1ヶ月を切ろうかという頃でした。
そこからはさあ大変。モスキャンプフィールドにどんなコケがどれくらい生えているか、もし不足であれば近辺で観察会ができる場所を探さなくてはなりません。
樹海の下見やマップ作りも終えていた観察会チームが急遽再招集され(みんなまじで本当にありがとう)、6月に入ってからキャンプ場のコケを調査しました。
下見に使える日は1日のみ。午前中の調査の結果、キャンプ場だけではちょっと物足りないかも…という判断に。
その後キャンプ場周辺のコケが見られそうな場所を何か所かあたり、交渉の末、多摩美敷地内の森を観察できることになったのでした。
キャンプ場の開催になってよかったこともあります。それは敷地内に自由にラベルが付けられたこと。
下見の日にわからなかったものは同定担当が持ち帰り、種類を特定。ラベルをつくり、前日~当日朝にスタッフが現地でラベルをつけて回りました。
これは「自然の中のコケ図鑑のよう!」とご好評をいただきました。
苔まき祭
1日目の夕方は、苔祭りのメインイベント『苔まき祭』です。
まだまだコケが足りないモスキャンプフィールドを、みんなの力でコケだらけにしよう!という企画。
シンボルタンクのまわりにスナゴケをまきます。景気よく、まきます!
昨年まいたスナゴケも、ちゃんと定着しています!これが毎年少しずつふえていけば…と夢が膨らみますね。
今年はシンボルタンクの周りだけでなく、ドッグランの片隅にも溶岩石が積まれており(キャンプ場オーナーのご好意!)、そちらにも存分にコケをまきました。
90人近い人数でこれだけまいたので、来年の芽吹きに期待です。気になる方はぜひ様子を見に行ってくださいね。
この日のために作曲・収録された『モケスコ音頭』
苔まき祭のはじまりに合わせて、今日のために準備された『モケスコ音頭』が披露されました。作曲もできるキャンプ場オーナー…いったい何者でしょうか。
歌唱は、草間休観葉氏。ノリノリで歌う姿に、苔まきへの気持ちが高まります。
苔祭りが終わった後数日はこのメロディーが頭を離れず、思わず口ずさんでいた方も多いのではないでしょうか。モケスコ、モケスコ、チャンリンシャン…
(こちらから聞くことができます → モケスコ音頭)
懇親会&パフォーマンスタイム
夜は楽しいBBQと懇親会!そして、みんなを驚かせたパフォーマンスタイムです。
パフォーマンスには、フラワーデザイナーの志村三枝さんによる、コケの髪飾り製作デモンストレーション。そしてモデルの須藤果子さんによる、サプライズのコンテンポラリーダンスが行われました。
道草が依頼したお題は『コケの妖精』。
スモークが焚かれ、ピアノ音楽が流れ、一瞬でそこはアーティスティックな時間に。
コケはお花より地味に見えるけど、主役になればアートにもなる!
新しいコケの魅力に気づいてもらえたら大成功!の演出でした。
苔色花火大会
そして最大のお楽しみ、花火大会の時間です。コケのイベントで花火あげた人まだいないやろ!という気持ちだけで準備した企画。
愛知から参戦の苔楽チームが用意していた緑の灯り「てるまるくん」を持って、打ち上げ場所へと移動します。
「お願いします!」の合図とともに、約200発の緑色の打ち上げ花火が夜空にあがりました。
思ったより近い!思ったより大きい!思ったより本格的…!(と発注した自分が一番驚いたかも)
コケ好きの仲間たちと見上げた緑一色の花火は、一生の思い出になりました。
フォトコンテスト表彰式
コケ散歩のときに撮った写真で行われたフォトコンテスト。各自応募できるのは渾身の1枚のみ!
集まった写真から、道草賞・藤井久子賞・コケ田コケキ賞の3賞を選び、表彰させていただきました。それぞれ豪華景品つきです。
選考する藤井さん。
たくさんの写真をみていると、コケを見る目って人によって違うんだな~とあらためて実感させられました。正解はないし、どの写真もとてもよかったです。
ちなみに、3人が選んだ写真は最初から1枚も被りませんでした。選考者の見るポイントもそれぞれなのです。
みごと受賞したみなさんと。思い出の一コマになればなによりです。
懇親会で広がる、コケ好きの輪
今回はなんと、海外からの参加者もいらっしゃいました。韓国から3組、香港から1組、わざわざ苔祭りのために(!)来日。コケ好きは国境を越えますね。
コケを仕事にしている人たちも日本全国から多く集まりました。各テーブルで新たな繋がりがうまれたり、情報交換がされていたと思います。
また、SNSでつながっているけど会うのは初めて!というコケ好きさんも多くいらっしゃいました。
ここまで濃いメンバーが集まることはあんまりないのではないでしょうか。コケ好きな人ってこんなにいるんだな~と宴の様子を眺めていました。
2日目は、苔の縁日
2日目は一般の方も参加できる『苔の縁日』。
昨日は参加者としてワイワイしていた協賛企業の皆様、お仕事です。
協賛していただいた企業さまによる14のブースと、キッチンカーなどの飲食店が4店舗出店。BBQ会場はイベント会場に早変わり。
道草から出したお題は『縁日・お祭り感のあるエンタメを出店してください』。
みなさまそれに応え、それぞれ工夫を凝らした企画を用意してくれました。
コケくじ。
苔玉ボール当て。
苔ハンコワークショップ。
コケすくい。
ワークショップもいろいろ。
みんなでつくる富士山の大きなテラリウム!
飲食店のみなさんも、コケにまつわるメニューを用意してくれました!
ゼニゴケカレー。
気合十分な出店者に対し、お客さんはたくさん来るだろうか…と不安もあったのですが、開始時刻前には続々と人が!
キャンプ場の入り口駐車場だけでは足りず、奥のテントサイトにまで車がいっぱいになりました。はっきりとはわからないのですが、数百人の来場者になったのでは。
各ブースお客さんが絶えず、大盛況のイベントとなりました。
さいごに
構想から約1年。
たくさんの人の協力があり、思い描いていた以上のお祭りが実現しました。
今は無事に終わってほっとしているような、寂しいような、そんな気持ちです。
同じお祭りはもうやらないかもしれませんが、まだ実現できていないアイデアもいくつかあるので、そのうちまた何か面白いことができたらと思います。そのときはまたぜひ、ふるってご参加・ご協力をお願いします。
そして、みんなでまいたコケが根付いたかどうか、ぜひモスキャンプフィールドに出かけてみてください。
苔祭りで広がったコケ好きの輪が、苔のむすまで続きますように。
協賛企業様一覧
こけ農園企業組合
※五十音順・敬称略